アトラスの砂遊び2008年08月19日
上の写真はヴィンチ村にあるレオナルド博物館のモニュモントです。
何プリムで出来ているのでしょう。人体のシルエットはテクスチャでいけそうですね。
好んでそういう場所ばかり訪ねているせいかも知れませんが、欧米のリージョンには現代アートの作家がかなり参入されているように感じます。
実作品のアーカイヴとしても、またはプロトタイプのラボラトリとしても、SecondLife は持ってこいのツールですものね。
たとえば現代アートの作品形態のひとつに「ランドアート」というのがありますが、その名のとおり大地の造成による景観作品(ガテン系アート?)です。
もっとも巨大なものは中央オーストラリアのマリー平原にある地上絵《マリーマン》で、背丈は約3キロメートル、線の幅は35メートルもあります。
作者は不詳で、一見、古代遺跡のように見えますが、この地上絵が発見されたのは今から10年前、絵の周辺にはトラクトターのタイヤ跡や簡易トイレが残されていたそうです。
謎の作者さん、頑張りましたね。
リンク先の写真(ウィキ)は発見当時の撮影なので鮮明ですが、現在ではかなり侵蝕が進んで上半身がほとんど消えかかっています(GoogleEarthで見ることができます)。
こうしたランドアートを含むインスタレーション系の作品の大半は「仮設物」です。
自然の侵蝕によって消滅したり、美術館やギャラリーの空間を利用した場合は展示期間終了と同時に解体・撤収される運命にあります。
土地や建物の利用料、工費、モノによっては設備費や素材費も馬鹿にならず、作品の性質上、絵画や彫刻のように買い上げてもらうわけにいかず(まれに専用の常設スペースを建設した上で買い取るというケースもありますが)、通常、インスタレーション作家は入場料やカタログ冊子の売上、あるいは図面やスタディエスキスの販売によって糧を得ている(赤字をいくらか軽減している)のが現状です。
実に金食い虫のアートなわけですが、何よりファンにとって残念なのは、それらの過去作品には写真やスケッチや映像でしか再会できず、オリジナルの作品空間にふたたび身を置くことができない点です。仮設性を重んじて敢えて常設を拒む作家もいますけど、拒むも何も、この手のアートの興行利益なんてしょぼいもので、作家のポリシー以前にそもそも常設の維持費が出ないのが実情です。
それならば超ローコストのヴァーチャルワールドで再現もしくは実験しようという流れは必然でしょうね。アイランドの造成はまさにランドアートのシミュレーションそのものですから、Rawファイルの作者さんなどけっこう遊んでいらっしゃいますよね。先のエントリで紹介した Black Swan にしても制作チームのスタンスは建築というより極めて色濃くインスタレーションです。
地価の高い日本ゆえに大規模インスタレーションで遊ぶ作家が欧米より遥かに少ないのはやむをえないとしても、住宅や商業施設などの賃貸物件としての建築は、私としてはもうお腹いっぱいで、さほど集客力のないランドアートやインスタレーションを展開したほうが現状の SecondLife のキャパシティにぴったりと思うんですけどもね。皮肉ではなく。
もしくは今年末にβ提供がスタートするらしい BlueMars の CryEngine2.0 によるベリーハイなグラフィックスでやってもらうとなおさら興味深いのですが、BlueMars 関連の続報がリンク先の記事以降ぴたりと止まっているのが気になるところです。
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話は変わりますが、ただいま発売中の《セカンドライフマガジン vol.3》のピックアップで、私共のインワールド小冊子『九龍流』をご紹介いただきました。
おかげさまで、お手に取って下さる方が急増しています。インプレス社さん、ありがとうございます。
夏期休暇ボケから脱却次第、可及的速やかに次号の制作に向けて…(以下略)。
アナログ・ウィーク2008年08月12日
回線速度が素晴らしく遅い村に滞在しています。
このブログのトップページを読み込む間にお皿の1枚も洗えそうです。
メタバースでのお仕事つながりの皆さま、ご依頼の制作物やSIM管理等が滞って大変ご迷惑をおかけしていますが、今週いっぱいインワールドへのログインは難しい状況です。週明け18日には、古都なのに実はサイバーな街(と言われている)へ辿り着く予定ですので、進捗状況のご報告等、いましばらくお待ち下さいませ。
と、これだけじゃただの伝言板ですが、お仕事つながりとはいえインワールドではメールアドレスさえ交換しないこともしばしば。リンデンの不具合や自分の都合などでログインできないとき、メッセージボードにもなるブログやSNSの存在はありがたいものです。
そんなテクノロジーの無駄遣いに感謝する反面、私の場合、パソコンなしでは仕事も出来ない上に、手帖も手紙もカメラもすべて電気仕掛けの道具ばかりで、なにかしら自力性に乏しいなぁと感じたり。
停電したり、電気のないところ(けっこうあります)だったり、バッテリーが上がったりしたら何もかもストップしてしまうわけで、目覚まし時計の電池が切れていたことに気づかずに飛行機(しかも国際線)に乗り遅れたこともありましたね、思い返したくないですが。
夜路死苦2008年08月10日
久しぶりにログインして「眼帯」を買ってきました。
黒椿さんの INJURY に含まれている Eye bandage です。出血具合いが良いですね。
この眼帯のほか、両手とボディと左脚用の血糊付き包帯がセットになっています。脚の包帯には添え木も付いていて、痛々しさが心地よいです。
この手のアイテムへの嗜好はわりと軽度でポピュラーな被虐願望ですから、普通にファッションのひとつと言っていいでしょうね。とくに女には血糊は見慣れたものですし。
この眼帯に Edelweiss さんのセーラー服 Lily を合わせ、自社製たばこを銜えて似非ヤンキーになってみました。エラソーな腕組みポーズは VISTA の Bad Girl (SLurl) です。
何をやってるのかと言うと、今月23日に AZITO で開催される『ヤンキーフェスティバル』のためのお出かけファッションの予行演習なのです。束の間のログインとはいえ、独りで眼帯ごっこしかできないのは侘しいことです。
ヤンキーとセーラー服には子供の頃からずっと憧れがありまして、去年の秋、ヤンキー座りポーズが欲しいと騒ぎまわっていたらチョコボールさんが何処かから見つけてプレゼントして下さいました。もちろんこれも着用して AZITO の街角でしゃがむ予定ですので、お見かけしたおりには夜路死苦(←この四文字熟語はヤンキーじゃなくて暴走族?)。
ヴァーチャルな結界2008年08月08日
ここ3日間でログインタイム10分未満という非アクティブユーザのカティです。こんにちは。
打ち合わせという名の飲み会も含め、夏場はやたらと企画ごとが多くて、ダンパだのライヴだの展示会だの、インワールド同様、よろず屋な日々です。
そんな賑やかしのひとつに、先日、とある神社の境内の裏手をお借りして布のインスタレーションをやったのですが、設営を終えてお茶をいただきながら、ぼんやりと鳥居や注連縄を眺めていたとき、常世と俗世を分つこの結界はまさにヴァーチャルだなぁと思ったものです。
物理的な扉ではなく、象徴の門であり、縄や盛り塩にしてもイコノグラフィな観念のバリアです。外見はそう見えないけども実質はそうであるのがヴァーチャルですから、鳥居はまさにヴァーチャルな門ですよね。そんなことを妄想していたら、この国のヤオヨロズの神さまから妖怪大辞典の百鬼夜行のモノノケまでもヴァーチャルに思えてきて、陽射しは強いし、蝉の声は喧しいし、やまとの国はヴァーチャルの咲き匂う国、なんて言葉が浮かんできて熱中症になりそうでした。
日本にはヴァーチャルに該当する概念が元々なかったと言われ、ふさわしい訳語もないことから『こんな新国字』を発明した先生もいらっしゃいますが、意気込みはともかく、このセンスとアイデアでは普及するとは思えません。
熱中症になりかけた私の妄想から言わせてもらえば、私たち日本人には元来ヴァーチャルは当たり前に日常に遍在し、それが常態であり無自覚だったところに他国から改めてヴァーチャルという言葉が流入したため誤訳や誤用を生んだのだろうと思うわけです。
クリントン氏が大統領だったとき、彼は Nominal president(建前上の大統領)に過ぎず、Virtual president(実質的な大統領)はヒラリー夫人だというジョークがありましたが、この用法に倣えば Virtual と Nominal を本音と建前、ハレとケ、常世と俗世に超訳しても間違いではないだろうし、それらの概念を含め、鳥居や注連縄やヤオヨロズの神やモノノケまでをひっくるめる上位語がなかっただけですね。探せばありそうな気がするのですが。
ログインする時間がなくてヴァーチャル欠乏症なんでしょうね、長々と屁理屈を書いちゃいましたが、そんな次第なので上図もかなり以前のSSです。先日の Black Swan 無料開放のおりには見かけなかったこのスカイギャラリー、いまは復活しているのでしょうか。
ついでなので Black Swan で見かけた Black Swan 的「結界」の動画も貼らせていただきます。
・Concept and storyline: Seifert Surface and Art Laxness
・Sculpties : Art Laxness
・Scripting : Seifert Surface
・Video : Bettina Tizzy
・Music - Awaiting the Attack : composed by David Flavin, ASCAP and Roland Rudzitis, ASCAP
Thanks : Not Possible IRL
Piedra Nominal T-shirt2008年08月06日
Piedra SIM T-shirt
先日予告させていただいた Piedra のTシャツ《リアル版》がようやく完成しました。いえ、じつは8月1日に出来上がっていたのですが、私のお知らせが遅れてしまっただけです。
左図2点の白ボディバージョンに加え、同じ図案を反転させた黒ボディバージョンの計4点。協賛のスペイン・フットサルグッズの老舗ブランド KELME のネームタグ付きのオリジナルTシャツです。
詳細およびお買い求めは下記のオンライン購入ページにてどうぞ。
と、これだけではネット通販の販促エントリで終わってしまいますね。もちろんインワールドでのプレゼント企画も考えています。
インワールド内でご応募いただいて抽選にて数名さまにプレゼント、というかたちになると思いますが、応募方法の詳細が決まり次第、当ブログや海龍花園ブログにてお知らせ致します。
また現在、このTシャツのデザインを用いたタンクトップとキャミソール(どちらもインワールド・アイテム)を制作中です。こちらも完成次第、当ブログにてお知らせ致しますね。
インワールドのSIMの景観からリアルTシャツを作り、そのTシャツからインワールドアイテムを作るというこの循環は、私にはとても自然で好ましいものです。
費やす時間はワールド(リアル)もインワールドも区別なく、1時間は1時間であり、インワールドだからといって虚構の時間では済ませられないですものね。カフェや映画館やスタジアムやコンサートホール等々、私たちの遊びのゾーンはもともと多様な上に、さらにインワールドが加わって遊びの時間配分がちょっと大変になりましたが、でも楽しいです。
ファンタスマゴリア2008年08月02日
Kyotaさんの人魚SIM上空に、Barkさんの8番目のフォトギャラリーが誕生しました。
その名も『走馬灯 ─ Phantasmagoria』です。
それにしても心憎いネーミング(コンセプト)です。
闇の中で明滅するポートレート群はまさに走馬灯(回り灯籠)のようであり、しかもこれらにはインワールドならではの仕掛け、コラボレーターのWangRenさんによる、どのアングルから眺めても常に正対する仕掛けが施されています。
また走馬灯のもう1つの意味、臨死体験者が語る一生の記憶のリピート現象もはっきりと示唆しているようです。 記憶を喚起させる装置としての写真はまさに死者のものであり、ゆっくりとフェードイン&アウトをくり返すポートレートたちは Bark Aabye というひとりの写真家の記憶でありながら、同時に鑑賞者の私的な追憶を喚起させる「疑似臨死体験」の装置でもあるようです。
さらに、そこでとどまらず、再生あるいは転生のシンボルでもあるかのようにダ・ヴィンチの解剖図手稿の胎児を3D化したオブジェクトをドーム中心に鎮座させることで「生死の回り灯籠」という三重構造のコンセプトまでを鑑賞者に読ませてしまうという心憎さ。お見事過ぎます。
ドームギャラリーの建造は KyotaさんとJoyさん、スクリプトはWangRenさん、サウンドはMagさん。英文タイトルはShojiさん。
必見のギャラリーです。飛来してみて下さい。人魚神殿800m上空へ。






